フツゴウ
昔ずっと通ってた小さなトンネル
その先にあった生温い 空気と笑い声
流動的にしか進めなかった
何よりも無知な投影だった
あの日飛ばした紙飛行機は
いったいどこに行くのだろうか
あの日育てたアサガオは
いったいいつ枯れたのだろうか
僕らはいつも
都合のいい思い出だけ持って
部屋を出た気になっている
僕らはいつも
都合の良い言葉だけを
並べて咀嚼する
仮初めにもなれない
そこからは自由か?
本当は気付いてるクセにさ?
知らないもの
見えないもの
ここにないもの
”ここ”にだけあるもの
熱を持つんだ
抱擁で刺せるほど
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