dominator must die

享年16

名も知らぬ骸に触れては
代替が利くことを悟る

使い棄てられる侘しさに
誰も気付かない振りをしてる

黒く蝿集る有象無象
キミは特別だよ、なんて慰め

応急処置の御安い台詞さえ与えられず
忠誠はやがて摩滅した

鎖はボクの喉に絡み
諦観の庭に縛り付けた

雨が降れば小屋の中で靴を舐めて
死なない程度に餌付けられ

腐敗はボクの脳に及び
飼い殺しの今日に花を添えた

鈴が鳴れば嬉しくて腹を見せて
静かに横たわる犬でした

日々是弱る反逆の枝
枯れて落ちる手前で花をつけた

逃げ切れなくなるまで追い詰めて
蒼く燻る

炎にこの身を投げ捨てて
貴方諸共冥府へ向かって堕ちてゆこう

楔はボクの腿に刺さり
鮮烈な痛みで朱に染めた

飴と無恥で虫歯になった歯並びでも
ボクを縛り付ける　あの頚を狙える