ほんの少しだけ空が色づき始めた
風が吹き抜けて花を揺らす静かに
街はまだ眠ったまま
運命を待つ
暗闇を彷徨い歩く貴方は
生きているその意味も知らない旅人
両手には願いと祈りが
導く 絶望の果てに小さな火を灯す
潰えた希望に炎を灯せ
もう二度とその火を絶やさないように
孤独を照らして行先を示すから
貴方は貴方のまま
生きてゆける
大空を舞う鳥の行く先は気まま
朝焼けを待ち侘びる木々が囁く
「お前に託されていたのは
誰かの途切れた願い
届かなかった祈りだ」
命の炎に希望を焼べて
もう二度と闇夜に迷わないように
辿り着く先で光が滲んで
再びこの世界は
目覚めるだろう
夢を見ていた
ありふれた日々の夢
瓦礫のように崩れても
戻ることがなくても
夜が明けるから
どうか見失わないで
命ある限り命を燃やせ
その手は闇を払い 光も掴める
思い出を背負って運命を乗り越えて
見つめる未来の先で
生きてゆける
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