『音の女神達の伝説』
◆第一章 『女神の誕生』
遥か昔、音を奏でる1人の女神が世界を創生した。
創音の女神・ファリス
ファリスの奏でる音色は、大地を創り、植物を芽吹かせ、人間を生み出した。
音色が幾重にも重なり合った時、7人の女神が誕生する。
8人となった女神の中に、双子の姉妹がいた。
平和をもたらす福音の女神・ノア
騒乱をもたらす狂音の女神・クロネ
二人の奏でる音色は世界に調和をもたらしていた。
しかし、その調和は特別な力を持つ人間の出現により崩壊しようとしていた。
◆第二章 『聴こえる音色』
その日、その人間は今まで聴いたことのない美しい音色に足を止める。
それは福音の女神・ノアの奏でる音色だった。
この音色は人間に聴くことができないはず。
その人間は、毎日のように見えない女神が奏でる音色を聴きにやってきた。
人間との接触は神の掟により禁じられている。
それでも女神は、特別な力を持つ人間に興味を抱き始めていた。
そしてその日はすぐにやって来た・・・
女神は人間の前に姿を現し、問いかける。
『お前にはこの音色がどう聴こえているのだ』
女神はついに己の好奇心に負け、人間と接触してしまうのであった。
◆第三章『神の掟』
福音の音色が変化したのをすぐに気づいた狂音の女神・クロネ。
妹・ノアが人間と接触したことを知るまで、そう時間はかからなかった。
このことが他の女神達に知れたら、妹の命が危ない。
『愛するノアを守らねば』
クロネは、特別な力を持つ人間を自らの手で殺めた。
二人の姉妹は、神の掟に背いた。
姉妹の音色は醜い不協和音となり、世界を混沌の闇へと誘う黒音の音色を奏で始める。
姉妹には自身から奏でられる黒音の音色を止めることが出来ず、。
ただ世界が闇に包まれる様を見つめるしかなかった。
◆第四章『シド』
闇が世界を覆う中、黒音の音色が幾重にも重なり合う。
密かに誕生したのは招かざれる神だった。
闇に同化し誕生したシドの存在に女神達は誰一人気付かなかった。
シドは自らも黒音の音色を奏で始める。
その音色は姉妹が奏でる音色に同調し、さらなる闇が世界を覆い尽くそうとしていた。
◆第五章『封印』
『あの音色を止めなければ・・・』
6人の女神達は、世界の調和を保つため、姉妹を消滅させようとする。
それを恐れたクロネは禁断とされた封印の音色を奏でてしまう。
女神達が次々に封印されていく中、ノアは、己の過ちを悔やみ悲しんでいた。
『封印されしは、私たちだ。クロネ』
ノアは静かに悲しみの音色を奏でる。
悲しみの音色は、ノアとクロネの魂を1つにし、姉妹を封印した。
黒音の音色と共に自らの力を失ったシドが叫ぶ。
『何故だ!私は混沌の神となるべき存在だ!・・・私は・・・私は諦めんぞ・・・』
世界から闇が徐々に消えさる中、シドも同じように密かに身を隠した。
その後、唯一封印を免れた創音の女神・ファリスが世界を見守った。
【キャラクター解説】
【創音の女神・ファリス】世界を創生した最初の女神。
【福音の女神・ノア】 ファリスの奏でた音色により誕生した双子の女神の妹。
【狂音の女神・クロネ】 ファリスの奏でた音色により誕生した双子の女神の姉。
【黒音の女神・シド】 神の掟に背いたノアとクロネが奏でた黒音の音色により誕生した神。
【造語解説】
『創音の音色』世界を創世した音色
『福音の音色』世界に平和をもたらす音色
『狂音の音色』世界に騒乱をもたらす音色
『黒音の音色』世界を混沌の闇へ誘う音色
★特殊な音色★
『開放の音色』女神たちを開放する音色(未使用)
『封印の音色』女神を封印する音色
『悲しみの音色』クロネを自分に封印し、自らも封印したノアの奏でた音色
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