ジャケット

深く煙る灰模様 仰ぐ天は波のよう
足跡から滲むは凍る過去の一部か
切り取ったまま籠に入れておいた母鳥
春がすぎても飛ばず いつの間にか音を断つ
過ぎ去りしは遠く彼方 撫でる静寂孤独からか
凪は響き揺蕩い また日々を耳から奪い
無条件に沈んでいく鈍く曇り気分芽吹く
探す心の行方踏み入れる幸福へ

掛ける椅子は傾き 宙に舞う 唯無為に
軋み遊ぶ音には塵と積もる埃が
差し込む道を伝い 天の川一摘み
刻む波が零れて 握る掌を愛で
底を覆う星の砂漠見下ろしつつ時間を笑う
宛ら神の御業 なぞる線は伸びやか
上がる飛沫咽る肺に 返る我 痛切感じ
馴染むまでに何度か漏らす息は安堵や

長しえに見上げる空虚は
遥か遠い昔の夢のようで
どこか懐かしい想いに浸りて
一人泥むこの時間が続くように

澱む意識が戻り起き抜けに垢落とし
重く居座る瞼 視界絶えずゆらゆらと
映る無色透明 口元にそぞろ笑み
覚醒までの旅路 ぼんやりともどかしい
ぽつり声を小舟に乗せ 口任せ喉笛に添え
四面楚歌を歌えば 返る声は宴か
反芻したトートロジー 儚い残響の余韻
侍らせては戯れ 在りし日への餞別

溢れんばかりの過去 ここにある何もかも
しまい込んだ欠片は 籠の中で滑らかに
光続ける限り剥がれないグラフィティ
「我が道の拠」と語るのは後のこと
満ち足りた心の愉悦 弾む時間諸共熟れる
いつの間にか自ずと 立ち上がるは脆くも
纏わり付く秒針さえ急かす故に放心止め
夢との狭間求め戻りゆくまたここへ

思い出に煌く躯が
僅か残り塞ぎこんでこの世へ
どこか香しい埃に日差して
気持ち弛む悦びが巣食うように

長しえに見上げる空虚は
遥か遠い昔の夢のようで……

00:00 / 05:05

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

Dusty and Serenity

トリップホップ第三弾です。
タイトルはサンプリング元からつけました。

閲覧数:224

投稿日:2018/02/28 20:38:39

長さ:05:05

ファイルサイズ:7MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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