「線香花火が散る頃のあなたへ」
ぱちぱちとなった、あの日の線香花火
思い返せば、とても綺麗だったな
色褪せずに燃えていく、俺らの寿命とともに
牡丹が散る前に手を差し伸べてくれ
愛さないとか愛するとか
好きとか嫌いじゃない
ただあなたが綺麗に咲けるか
それだけの不安があるんだよ
もし俺が何処かで燃え尽きてしまったら
もう二度と火なんてつかないんだろうな
これが最後だ、だから舞うよ
松葉がてらてらと俺を照らしていく
ぱちぱちとなった、あの日の線香花火
思い返すと、とても儚かったよなあ
色褪せずに消えていく、俺らの記憶とともに
柳が垂れた後にあなたは居ないのか(居たいのか)
生きているとか死なないとか
いるとか居ないかじゃない
ただあなたがここに居られるか
それだけの不安があるんだよ
もし俺がどこかで燃え尽きてしまったら
もう二度と皆の顔なんて見られないんだろうな
これが最後だ、だから待つよ
菊火がしらりと俺の前から消えてく
最後の1本まで、儚く灯っていて
その淡い光は、一体なんで強いんだろうな?
火を付けなくたってずっと湿気ていても
俺の心の中には明るく灯っていたんだよ
白い光が、ぽとりと落ちてった
あなたの握った細い手をまた思い出したよ
また夏が来たら、星が落ちたら
線香花火の散る頃に会えたら
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線香花火が散る頃のあなたへ オフボ
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