君は言った
ちょっと空まで行ってくると
大きな梯子を引っ張り出して
大きな筆を持ち上げた
届くはずのない
高い空に
君は透明水彩で空を描いた

お昼前には
透き通った
高い高い青い空
君の塗った美しい青
切り取って
僕だけのものにしたいと
願った

大きな梯子引っ張り出して
僕は空へ登って行った
君は一体どこに
あんな力を持っているの
僕は空へ這い上がるだけで
精一杯で
大きな筆なんて持てやしないと
ため息をついた

やっとたどり着いた
空の壁面に
君の描いた透明水彩
きらきら輝いた

だけど急に吹いた
冷たい北風
空がひらりと風に揺らされた
僕はただ
君の青い空を守りたくて

抑えようとした
空に向かって手を伸ばした
ぐらり揺れた梯子が傾く
僕は空を切り裂きながら
真っ逆さまに落ちていく

固い地面
落ちる直前
君はまるで魔法をかけた
大きな筆を持ち上げて
柔らかな白い雲を描いた
僕が落ちるとフワリと弾んで
君は嬉しそうに笑った

君は言った
ちょっと空まで行ってくると
破れた空に
君の背中は眩しくて
輝く透明水彩
今日も君は空を描いて
箱庭を彩った

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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Surrealism

閲覧数:96

投稿日:2011/10/14 23:32:31

文字数:485文字

カテゴリ:歌詞

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