【A1】
キンコンカンコンキンコンカンコン
人里離れた工場
キンコンカンコンキンコンカンコン
昼夜を問わずに鳴り響く
キンコンカンコンキンコンカンコン
止まることない工場
キンコンカンコンキンコンカンコン
ロボットだけが働く

【B1】
住む場所失くしたその少年
仕事を求めてやってきた
キリキリ働くロボット達
優しく受け入れた

【S1】
忙しく湯気立つ機械だらけの工場は
人手と燃料が常に足りていないらしい
ロボットは必死に働く少年に言った
あなたの健康なその右腕くれませんか？

【A2】
キンコンカンコンキンコンカンコン
人里離れた工場
キンコンカンコンキンコンカンコン
昼夜を問わずに鳴り響く
キンコンカンコンキンコンカンコン
少年紛れる工場
キンコンカンコンキンコンカンコン
ロボットのように働く

【B2】
右腕失くしたその少年
別の仕事に移された
足でペダルを踏み込む機械
刃物がきらめいた

【S2】
グラグラ機械は激しく唸りを上げ始め
回る刃物は少年の左足に落ちた
血しぶき上げてポトリと地に落ちた左足
燃料の機械の口に吸い込まれていった

【B3】
体を失うその少年
やがて全てを飲まれて
燃料満たした工場から
ロボットが生まれた

【S3】
再びロボットだけになったその工場は
何事も無かったかのように動き続ける
燃料から新たに創り出されたロボット
僅かに残る記憶のままに仕事に就いた


[譜割り]
※()は1音

【A1】
きんこんかんこんきんこんかんこん
ひとざとはなれたこう(じょう)
きんこんかんこんきんこんかんこん
ちゅうやをとわずになりひびく
きんこんかんこんきんこんかんこん
とまることないこうじょう
きんこんかんこんきんこんかんこん
ろぼおとだけがはたらく

【B1】
すむばしょなくした　そのしょうねん
しごとをもとめて　(やっ)(てき)た
きりきりはたらく　ろぼおとたち
やさしくうけいれた

【S1】
いそがしくゆげたつ　きか　いだらけのこうじょうは
ひとでとねんりょうが　つね　にたりていないらしい
ろぼおとわひいしに　はた　らくしょうねんにいった
あなたのけんこうな　その　みぎうでくれませんか

【A2】
きんこんかんこんきんこんかんこん
ひとざとはなれたこう(じょう)
きんこんかんこんきんこんかんこん
ちゅうやをとわずになりひびく
きんこんかんこんきんこんかんこん
しょうねんまぎれるこう(じょう)
きんこんかんこんきんこんかんこん
ろぼおとのよにはたらく

【B2】
みぎうでなくした　そのしょうねん
べつのしごとに　(うつ)(され)た
あしでぺだるをふ　みこむきかい
はものがきらめいた

【S2】
ぐらぐらきかいわは　げし　くうなりをあげはじめ
まわるはものはしょう　ねん　のひだりあしにおちた
ちしぶきあげてぽと　りと　ちにおちたひだりあし
ねんりょうのきかいの　くち　にすいこまれていった

【B3】
からだをうしなう　そのしょうねん
やがてすべてをの　まれて
ねんりょうみたした　こうじょうから
ろぼおとがうまれた

【S3】
ふたたびろぼおとだ　けに　なあたそのこうじょうは
なにごともなかあた　かの　ようにうごきつづける
ねんりょうからあらた　につ　くりだされたろぼおと
わずかにのこるきお　くの　ままにしごとについた