なついろのやくそく


あのなつに かわした やくそくは いまも
ここにあるから
はやくきて むかえにきてよ
ねがうこころを このなつぞらへと
いま…


「あつい」
そればかり いう きみに
「あついね」
こたえる ぼく
いつも なんてことない かいわ
そうやって わらった
こうえんの みずのみば むかい
にじのアーチ つくった
こどもみたいな あそびすらも
きらきらしてた

ときがすぎて けしきはかわり
ぼくだけが まだ こどものままで
きみがすすむ そのみちすらも
みとめることなんてできないんだ


たびだつ きみの せなかを みおくるぼくは
ちっぽけすぎて
「やくそくしよう」
このばしょで
ふたたび であえるひが くるのを
ずっと…


きせつは うつり このばしょにも
あつい きせつが めぐる
あお しろ みどり みわたす いろ
きらきらしてた

ときが すぎて けしきは かわり
ぼくは いまだに こどものままで
きみがかえる その たかなりを
おさえることなんてできないんだ


あのなつに かわした やくそくは いまも
ここにあるから
はやくきて むかえにきてよ
ねがうこころを このなつぞらへと
いま…


あおぞらも いろあせて
たそがれのそらへ
ねえ どうしたの？
はやくきて むかえにきてよ
オレンジのそらが
くろくなるそのまえに
「おまたせ」
ふりかえるぼくを ぎゅっとつよく
きみは だきしめた
「おそいよ」
ふるえるからだは
おこってるんじゃない
ただただ きみがいてーー