白く染まる見慣れた街
遠く聞こえる騒がしい声
零時回ったこの部屋に響くのは電子音だけ
静かに眠っている君の手から伝わってくる
変わることのない事実を
僕は気付かぬ振りしてた
夜空に舞う白い雪を見つめる瞳(め)はどこか切なく
君はきっと知っていた
もう次の春は君に訪れない
白く染まりきった街を一人歩く足早に
あの日君が呟いた声をただ、振り払うように
静かに街を染めてく白さを僕は見続けていた
不意に気付いた、どうして視界が滲んで見えるの?
部屋に響く君の声は雪と共に溶けて消えてく
冬は僕を置き去って
春へと季節を変えてゆく
夜空に舞う白い雪は星のように光り輝く
「そこに君はいるのかな?」
あまりにも眩しくて涙が出た
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