時間がないからと捧げた小指
忙しなく過ぎる些細な季節
嫋やかな海であなたは溺れ
密やかな土にあなたを埋める
口付けを麻酔に浸した
もう痛くなんてなかったよね
弦を爪弾く速度 次第に衰えて
再び過去を真似て 誓って欲しくなる
永遠嫌いの性質 知っているんだから
それでも手放せない あなたの細い腕
どうしたって此処は 二人の果て
切符は無いからと解いた小指
あっけなく過ぎる列車は優美
穏やかな夢で瞼は下りて
厳かな歌にあなたが泣いた
傷口も麻酔に浸そう
もう痛くなんてないんだよね
あなたの言葉 砕いて 砕いて 抱きしめた
あの日の雨の断面図
刺さった棘は そのままでいいの 抜かないで
ああ、また少し
あなたを思い出していたい温度
この掌とあなた 記憶に焼き付けて
要らない忠誠など 誓わなくてもいい
永遠嫌いの性質 素敵だと思うよ
それでも手放せない 悲しい安寧
どうしたって其処は 二人の果て
二人の果てさ
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