A
マニキュアを塗りながら
ぼんやりと考えた
けして派手ではない
むしろ無色に近い
紫を塗りながら。
A'
「愛の反対は無関心」
彼の人は言っていた
ならば私はまだ
その反対側には
立ってはいないのだろう。
B
けれど
中間 無関心のうえに立ってみると
さっきまで見えていたはずの愛は見えない。
行き方もわからないから、
立ち尽くすしかできない。
C
どちらに向かうべきかなんて
そんなのわからない。
考えずに座り込むことほど
楽なことなんてない。
けど、通り雨でもないことだから
そんなことをしてもただ
こころは重くなるばかりで。
A
マニキュアを塗りながら
ぼんやりと考えた
けして主張しない
むしろ掠れたような
紫を塗りながら。
D
結局のところ、座りこむでも歩き出すでもなく
ただ虚空を見つめるのが、私なんだと思うけど
ならば
愛を 求めなければ楽だろうに
目的地がないと立ち尽くすしか
できないのもまた、私なのだろう。
無力、無欲。
C
どちらに向かうべきかなんて
そんなのわからない。
考えずに座り込むことほど
楽なことなんてない。
けど、通り雨でもないことだから
そんなことをしてもただ
こころは重くなるばかりで。
A
久しぶりにつけた
赤いマニキュアからは
腐った臭いがした。
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