太陽、昇る
サバンナに
一匹のライオンが、いた
ライオンは、静かに眠っていたが
痩せた土壌を、駆る百獣たちは
その一匹を、畏れ
そして、敬っていた
ある日、一匹のネズミが
小高い丘と間違え
ライオンの背に、昇った
たちまち、その背は、唸り声を上げ
「貴様、この背が
百獣の王たる、獅子の背と
知っての狼藉か」と
今にも、喰らうかのように
牙を剥いて、吠えた
ライオンは、猛(つよ)さを誇っていたが
肥えたガゼルを狩る、猛獣たちは
その従属の、雌で
王に、従っていた
ある日、一匹のネズミが
小高い丘と間違え
ライオンの背に、昇った
たちまち、その背は、唸り声を上げ
「貴様、この背が
百獣の王たる、獅子の背と
知っての狼藉か」と
今にも、喰らうかのように
牙を剥いて、吠えた
その日、一匹のネズミは
目映い明日を夢見て
サバンナの果て、目指した
昇った、その丘、揺れる道と崖
「貴様、ネズミか
百獣の、最たる、チンケな尾
儂とは、雲泥だ」と
既には、嗤う このように
響くように、声が
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