彼女の湯船（カラオケ音源）

アボカロ avocalo

彼女の湯船
作詞作曲：アボカロ

湯気の中に潜む気配
いつもと違う香りが揺れる
鏡越しの視線に触れて
背筋を撫でる冷たい指先

お湯の中に沈む記憶
名前も知らない彼女の声
「ここは私の居場所だから」
囁く言葉響いて消える

湯船の底に広がる闇
誰かがそこで眠っている
足を引かれるその瞬間に
戻れないと知る静寂の罠

湯面（ゆも）を撫でるその手のひら
透明な影揺らめき踊る
「一緒にいよう」と耳元で
優しく響くそれが怖いの

残る泡沫に溶ける声
引きずられていく私の心
見えない手が絡みついて
逃げ出せないよ湯船の檻

湯気に隠れたその瞳が
静かにこちらを見つめてる
沈むその瞬間笑みが浮かぶ
ただの幻だと願うけれど

湯船の底に広がる闇
誰かがそこで眠っている
足を引かれるその瞬間に
戻れないと知る静寂の罠

境界線が揺らぐ瞬間
湯船の下で誰かが待つ
世界の裂け目がそっと開く
呼ぶ声だけが私を掴む

湯船の底に広がる闇
連れ去られるのは私じゃない
そこに沈むのは別の誰か
記憶の中で彼女が笑う