僕の翼は小さすぎるようだ
どうして君に届かないのかと
限りのあるヒトの腕の長さが哀しかった
どうしても 飛びたいよと
羽ばたいては落ちる様は痛々しい
みてられなかった 僕も痛かった
それなら僕が飛べばいい
君くらいなら抱えられると
生まれてこの方、使っていない翼を
僕の翼は小さすぎるようだ
どうして大地が近いのかと
生まれ持っての僕の身体が憎い
どうしても 飛びたいから
目を空の中に潜らせて両腕を横に
大地の色の翼が広がった
これなら飛べると思った
やっと君を…抱えられると?
これから一生、何も抱けないんだ
それなら君を背負えばいい
君を僕の背に乗せて
あの大きな鳥のように
僕の背中はせまいようだ
君がするりと 雲にのまれて消えた
力無く雲間に滑り込む君は
鳥のようだったよ
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