生きるための何かを
水で飲み込んだ
汚れることを許されない子ども
砂場を眺めて言う
「この窓の向こうに行きたいのにな」
優しく微笑むことが
どんなに難しいか
神様は知らない
絵画のようだと笑った
指先で枠を作り景色を切り取る
いつも同じ写真を撮る
フィルムには君の温度
意味はない
君はいない
銀のスプーン
窓際の花
長い睫毛に見惚れたんだ
赤い絵具と白いキャンバス
「綺麗だ」
例えばこれが作り話なら
映画のフィルムを燃やした
繰り返すことはつまらないと
いずれ終わる物語の中
フィルムには君の姿
幸せかい?
答えはない
ご意見・ご感想