華散り初めゆく頃に
詞/曲:石見
侘しさ募らせる夏慕情
牴牾しい夕立
指折り数えては初浴衣
忍び逢瀬
慣れない衿首 まとめ髪
ちょっと恥ずかしい
下駄の歯鳴らしては照れ隠し
鳴り響くお囃子
人混みに紛れて独りぼっち 怖かった
逸れない様にって繋いだ手と手の温もり
華散り初めゆく空に舞い上がれ
淡く甘い恋に恋をした 乙女心
燥ぎ疲れて一休み
眠れない夜鳴き蝉
千切れたままの花緒
爪先立ちの接吻
林檎飴みたいに頬を染めて はんにかんだ笑顔で
途切れ途切れに紡ぐ
内緒のお話
華散り初めゆく頃に打ち明けた
愛おしくて愛しくて
溢れ出す想い
嗚呼なんて
意地悪 足の指の間の痛み
嗚呼なんで?
不器用に笑うだけの私が憎い
空回りばかり可愛いくもないし
嫌われたくないよ
泣き出しそうな私を抱きしめて
「大好きだよ」って答えてくれたキミの声を
愛すること 教えてくれた夜を
もう一度交わした接吻を
何もかも忘れない…
今宵 華散り初めゆく頃に咲き誇れ
夏の夜空の下で開いた 大輪の華
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