1A
縋る背(せな)に爪を立て
溢る涙 其の儘に
紅く染まる眦(まなじり)と
胸に咲いた徒花は
あな愛おしやと 散り果てる

1B
命短き狂ひ咲き
誰に秘すとも 恋は恋とて
燃えるに任せて身を焦がす

1S
震えた喉から漏れるのは
絡めた指より熱い溜息
苦しい程に強く抱(いだ)かれ
爪先は宛てなく彷徨う
もう 息も絶え絶えに

2A
昇る熱に浮かされて
柔(やわ)く噛んだ 此の耳朶に
甘い愛を吹き込まれ
魚(うお)の様に跳ねた身は
其の首引き寄せ 細く鳴く

2B
宵は去れども引かぬ熱
色に溺れて 夢か現(うつつ)か
迷いも忘れて身を任す

2S
重ねた口吸い 濡れた春
繋いだ掌 漏れる声色
苦しい程に夜毎(よごと)抱(いだ)かれ
しどけなく開いた花弁
もう 蜜も枯れる程

C
零れた白を掬うのは
満ちぬ欲の舌先 飽く迄
唯 其の形が変わる迄

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

落花

上品で婉曲に卑猥なものを目指しました。

閲覧数:77

投稿日:2018/02/07 02:02:58

文字数:376文字

カテゴリ:歌詞

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