雪を背負いよたりよたりと
濡れた道を歩く
雨粒ひとつで
簡単に死んでしまいそうな虫
ああ僕に似ている
泣きたいほどに
それでも生きようと
彼は足掻く
君に未来などないのに
諦められないと言うのか
ああそれならばいっそ
潰してしまおう
重い足を持ち上げ
真上から落としただけで
抗いようもなく
それはあまりにも簡単に潰れた
潰れた瞬間さえも
感じ得ないくらいに
小さなものを
私はこの鈍い足で
ああ あまりにも簡単で
簡単すぎたそれは
罪悪感さえも生まれることなく
光などどこにもないと
気付いてしまった
息をする事さえ今は
空しい
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