彩(あや)を無くした冬の
舞う雪のような儚(はかな)
見知らぬ君は僕を
そっと見上げていた

凍てついた夜 ただ君は
立ち尽くした雪の衣装
時を止めて朧げな
その身体に触れたくて

「あなたを探しに来たの」
君は微かな声で
見上げた空の向こうに
まほろばを映し出す

焼け付くような地平線
遥か遠い記憶
「君と此の場所で出逢ったの
灰の雪舞う夜」

君の声が永久(とこしえ)に
閉ざされた氷の華を
掌で温めるように
少しずつ溶かしてゆくよ

君と出逢う始まりも
旅立つ君に告げた別れも
全てが今空に解き放たれて
輝くよ

輪る廻る星空は
巡り会う地図の様に
僕らは漂いながら
道標を探して

君が残したその羽根は
やがて小さな命へと変わってゆくよ

生まれ落ちたこの場所で
また愛に巡り会う
僕も大人になったよ
守るものを見付けた

いつか……
君が教えてくれたね
生きてゆく愛しさを
僕はもう大丈夫だよ
どうか君は安らかに

「あなたに出会えて良かった」
君は小さく呟く
雪の様な儚い微笑みとともに
消えゆく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

半透明の少女

http://piapro.jp/t/qB5Kの歌詞です。

閲覧数:829

投稿日:2012/12/20 19:40:29

文字数:455文字

カテゴリ:歌詞

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