雨が紫陽花を染め上げる
街はいつしか色づいて
傘をさして君を想うけど
なぜか笑顔だけが霞んでいるんだ
嗚呼 溜息をつくと
幸せが逃げてくと云うけれど
嗚呼 青息吐息
ついたあとは前に進めると
君は言ってた
君はきっと隣街の素敵なひとと
恋に落ちているかもしれない
青むらさきの綺麗な思い出だけが
僕の脳裏に都合よく浮かぶ
変わり映えのない天気予報
今日も明日も雨傘日和
手紙を書こうと思い立ったけど
言葉みつからずそっと筆を置いた
嗚呼 初恋なんて
叶わぬものだとよく云うけれど
嗚呼 それでも僕は
君に花束でも そう
せめて贈りたかった
君は僕にとっての紫陽花(ハイドランジア)
優雅に気まぐれに水面を漂う
鼻歌を歌って誤魔化している
記憶の中の無邪気な君
嗚呼…
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