「あ、兄さ…ひっく」

「…レン、どうしたの?めーちゃんみたいにお酒飲んだ?駄目だよ、未成年なんだから」


メイコ姉と兄さんのデュエットを見学していたオレとリン。
二人の綺麗な声に聞き惚れて、気付いたらその曲は終わっていた。

リンはメイコ姉のところに感想を伝えにいってる。

オレも感想を兄さんに伝えようと思い後ろから声をかけた、けど。
しゃっくりが邪魔した。
オレが酔ってると勘違いしたのか、咎めるように眉を少し寄せる兄さん。

お酒なんか飲まないし、第一顔赤くないじゃないか。

思ったことをそのまま言ったら、あ、そっか。と納得したように頷いた。


「じゃあ、しゃっくり?」

「うん、なん…ひっく」

またしゃっくりが邪魔をする。兄さんと話したいのにこれじゃ上手く話せないじゃないかっ…

「しゃっくりって確かびっくりしたら直るわよね?」

いつの間に来たのかマスター(♀)がオレの背後に立って言う。

「…じゃあ、これで治るかな?」

首を小さく傾げた兄さん。その綺麗に整った顔がどんどん近付いてくる。あ、兄さんがさっき食べてたキャラメルリボンの甘い匂いがする。

そんなことを思ってたら、唇に柔らかい感触。視界の端に見える目を点にしたマスターの顔。

「…に、兄さん!?」

「止まったみたいだね」

ニコニコと笑みを浮かべて、顔を離す兄さんにオレは何も言えなかった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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しゃっくり(カイレンのためBL注意)

かなりグダグダなしゃっくりのありがちな話。
しゃっくりとひゃっくりどっちが合ってるんだろう。

閲覧数:1,669

投稿日:2008/09/23 20:39:56

文字数:592文字

カテゴリ:その他

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