「あ、兄さ…ひっく」
「…レン、どうしたの?めーちゃんみたいにお酒飲んだ?駄目だよ、未成年なんだから」
メイコ姉と兄さんのデュエットを見学していたオレとリン。
二人の綺麗な声に聞き惚れて、気付いたらその曲は終わっていた。
リンはメイコ姉のところに感想を伝えにいってる。
オレも感想を兄さんに伝えようと思い後ろから声をかけた、けど。
しゃっくりが邪魔した。
オレが酔ってると勘違いしたのか、咎めるように眉を少し寄せる兄さん。
お酒なんか飲まないし、第一顔赤くないじゃないか。
思ったことをそのまま言ったら、あ、そっか。と納得したように頷いた。
「じゃあ、しゃっくり?」
「うん、なん…ひっく」
またしゃっくりが邪魔をする。兄さんと話したいのにこれじゃ上手く話せないじゃないかっ…
「しゃっくりって確かびっくりしたら直るわよね?」
いつの間に来たのかマスター(♀)がオレの背後に立って言う。
「…じゃあ、これで治るかな?」
首を小さく傾げた兄さん。その綺麗に整った顔がどんどん近付いてくる。あ、兄さんがさっき食べてたキャラメルリボンの甘い匂いがする。
そんなことを思ってたら、唇に柔らかい感触。視界の端に見える目を点にしたマスターの顔。
「…に、兄さん!?」
「止まったみたいだね」
ニコニコと笑みを浮かべて、顔を離す兄さんにオレは何も言えなかった。
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帯人は教会の前に立つ。教会は明るい光に満ちていた。
中に誰かの気配を感じる。きっとこの中にいる。
帯人は扉をゆっくりと開けた。
パイプオルガンの高らかな音色が響く。
神々しいステンドグラスから差し込む光に照らされて、
教会内は雨の日だというのに明るかった。
十字架の元、二つの人影を見つける。
「マス...優しい傷跡-魔法の音楽時計- 第16話「大切な人」
アイクル
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