走馬灯の夢
鳴り響くチャペルの鐘
コバルトの空 たたずむサンタルチアに
赤い月が影を落とす
駆け抜ける 迷路の中で
同じ場所 ぐるぐる回るように
手のひらの中 ワインをくゆらせながら
あなたの声 思い出してみる
シグナルが 青から黄色へと
ゆらゆらゆらめいて 水面に映る
背伸びした恋なら ピアノの旋律に乗せ
このまま空に飛ばしてしまえ
私が見たものは現実と
石畳の上に描いた幻
仮面をつけたまま消えていく
あれはそう ひとすじのヴァポレット
黒猫の 冷めた眼差し
憐れんで 笑った赤いリボン
弾いた指で グラスを響かせながら
ひとときだけ 孤独を楽しんでみる
暗闇が レンガの街包む
きらきらきらめいて 街灯揺れる
ありふれた恋なら 星座の片隅にでも
放り投げて散りばめてしまえ
あなたがくれたのは現実と
ガラス細工のような儚いときめき
割れては突き刺さるその痛みが
花の香りにさまよう
街路樹の葉が十字架を切る
ひらひら舞い降りてレースの上に
謎めいた恋なら わからないままでいいわ
このまま一人いさせてほしい
私が見たものは現実と
石畳の上に描いた幻
グラスの中赤いワイン揺れ
霞む思い出に酔う
あなたがくれたのは現実と
ガラス細工のような儚いときめき
運河の風に乗り消えていった
あれはそう ひとすじのヴァポレット 幻
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