ジャケット

法(さだめ)の黒(くろ)きを身(み)に纏(まと)いし
吾(わ)の逝(ゆ)くは誰(た)が為(ため)ぞ

人世(ひとよ)に堕(お)ちたれば
此(こ)の姿(すがた)も闇(やみ)に消(き)え尽(つ)く

嗚呼(ああ)
汚(けが)れ無(な)きは天(あま)の日(ひ)の照(て)らす
微(わず)かなる時(とき)ぞ
 
誠(まこと)の白(しろ)きを背(せ)に負(お)いたる
人(ひと)も逝(ゆ)く 誰(た)が為(ため)ぞ

露(つゆ)の乾(かわ)くが如(ごと)く
倏忽(たちまち)の間(ま)に儚(はかな)くも

嗚呼(ああ)
情(なさ)け無(な)きは天(あま)の日(ひ)の陰(かげ)る
確(たし)かなる法(さだめ)
 
嗚呼(ああ)
美(うつく)しきを留(とど)めよと
願(ねが)えばこそ

死(し)を恐(おそ)るる涙(なみだ)
啜(すす)るも満(み)たされざれ
此(こ)の夜(よ)の光(ひかり)を
吸(す)い尽(つ)くすまで


 喉元(のどもと)の 爛(ただ)れんと欲(ほっ)するは何(なん)ぞ。
 然(しか)し足(た)らぬ、足(た)らぬぞかし…

 月(つき)に照(て)らされし 妾(わらわ)の姿(すがた)は、
 鏡(かがみ)に映(うつ)りし 妾(わらわ)の姿(すがた)は、
             …もはや 人(ひと)ではなし。

 人(ひと)ではなし、鬼(おに)でもなし、蝦蟇(がま)。
 唯(ただ)の、 唯(ただ)の醜き、 蝦蟇(がま)じゃ。

 
指(ゆび)の隙間(すきま)から零(こぼ)れ堕(お)ちたる
汁(しる)まで嘗(な)め尽(つ)くす

胸(むね)を張(は)り裂(さ)く如(ごと)く沁(し)み渡(わた)る
甘(あま)き果物(くだもの)

嗚呼(ああ)
夢(ゆめ)にまで見(み)たる永久(とわ)の命(いのち)
現(うつつ)にぞ成(な)りぬ
 
蝦蟇(がま)の醜(みにく)きぞ身(み)に纏(まと)いて
吾(わ)の生(い)くる 誰(た)が為(ため)ぞ

老(お)うも尚(な)お老(お)いず
死(し)も訪(おとず)れず 永久(とわ)に獣(けだもの)

嗚呼(ああ)
偽(いつわ)り無(な)き験(しるし)を此(こ)の身(み)に
悔(く)いを彼(か)の罪(つみ)に
 
嗚呼(ああ)
麗(うるは)しきぞ人(ひと)の滅(ほろ)びたる
咲(さ)きて散(ち)りゆく花(はな)も見(み)ず

生(い)き血(ち)を貪(むさぼ)る
此(こ)の世(よ)の全(すべ)てを
吸(す)い尽(つ)くすまで

00:00 / 04:47

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【巡音ルカ】狂気の光を喰らう姫【月讀】

嫦娥のように不死を願ったが末に不幸な顛末を迎えてしまった美女の歌です。
詞は古典和語で書いてみました(言葉選びがまだ拙いですが)。
ギター以外打ち込みです。

閲覧数:378

投稿日:2010/06/16 07:16:22

長さ:04:47

ファイルサイズ:4.4MB

カテゴリ:音楽

クリップボードにコピーしました