1A.
仄(くら)く 濁った夜に
囚われた天使様
手足首 繋がれて
鎖が じゃらり 一人堕ちていく

蒼い その髪の色は
昔は黄金(こがね)色で
天界で 一番と
褒め称えられ謳われた

1B.
誰よりも美しく
誰よりも気高く
ただ一つ誤っていたのは その心 

「神殺し!」

歪んだ剣で 彼が屠ったのは 神

1S.
蒼穹の宮を 追い出され
地の果て 聳える塔の中で 咎を知る
6枚の翼 朱に染まり
両の手は 未だ濡れたまま

暮れなずむ夕陽が 爛れて滲む


2A.
淀み 凍える夜に
囚われの天使様
瞳 声 奪われて
茨が ぐさり 一人朽ちていく

細い 小指で錆びる
飾りは栄誉の証
天界で 一番を
約束され崇められた

2B.
誰よりも勇ましく
誰よりも賢く
ただ一つ誤っていたのは その心

「裏切り者!」

狂った刃で 彼が罰したのは 天使

2S.
極彩の園に 背を向けて
地の底 闇穿つ塔の中で 罪を呑む
純白の羽 失われて
痛みと共に 奈落へと

明けぬ夜の帳(とばり)に 黒が芽吹いた


2C.
聖書 十字架 神殿 讃美歌
天にまします 我らが神
正義の名の下 今ここに
裁きを下そう 我を赦し給え


3B.
誰よりも慈悲深く
誰よりも思慮深く
ただ一つ誤っていたのは その心

「堕天の使者!」

穢れなき腕で 彼が抱いたのは 人間
奇妙な音色を 奏で始める 運命(さだめ)

3S.
理想郷から 舞い降りて
地の荒野 星降る丘の上で 恋に落ち
背徳の彼に 罰が下る
磔刑に処された 百合の花

常春の国 反逆は断たれ
地の狭間 霞む意識の中で 君を見る 
幽閉の身を 蝕むのは
守れず散った 愛しき日々

届かぬその頬 眼前で朽ちて

砕けた光輪 涙の代わりに捧ぐ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

天使アマルティア

物語風に挑戦。
番号振ってありますが、特に意味はないです(^^;)

なんとなく堕天使なイメージが伝わればいいかな、と。

閲覧数:117

投稿日:2011/06/11 00:44:25

文字数:748文字

カテゴリ:歌詞

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