ばらばらになった
粉々になった貴方の身体を
星座の刺繍のように
美しく繋いで修復したい

貴方の柔らかい唇は
花のようだったことを思い出して
貴方の顔を歌いながら
なぞりながら縫っていく

私は貴方の命を刺繍する
貴方の幸せな木漏れ日を凝縮した
古くなった心臓には
どんな美しい刺繍をしようか
貴方がまた生き返ってほしい

貴方がまだ鼓動していた日に
思いを馳せて
ゆっくり…そうだ白い花の刺繍にしよう
羽のように白いリボンの刺繍で
貴方の命が安らかに
空を羽ばたいてゆけるように

誰も気付けない
些細な傷ですら見つけてみたい
動かなくなった肢体
拾い集める切られた花みたいに

涙を溜めた長いまつ毛が
星のようだったことを思い出して
貴方の傷を歌いながら
隠しながら縫っていく

私は貴方の命を刺繍する
貴方の夢だった幸せに結ばれること
動かない腕と脚
どんな美しい刺繍をしようか
貴方がまた蘇ってほしい

貴方がまだ呼吸していた日に
思いを寄せて
ゆっくり…そうだこの瞳を刺繍にしよう
私の目を貴方の目に縫い付ける
もう何も言わないその唇
もう一度開いてと願った

星の糸が指先のように
貴方に伸びる
私の唇を貴方の唇に
私の喉を貴方の喉に
私の耳を貴方の耳に
私の手を貴方の腕に
私の足を貴方の脚に
願って願って願って
私の身体を
そして最後に
私の心臓を…

貴方がまだ鼓動していた日に
思いを馳せて
ゆっくり…そうだ白い花の刺繍にしよう
羽のように白いリボンの刺繍で
貴方の命が安らかに
空を羽ばたいてゆけるように

あの日の貴方がまた
笑って咲いてくれるように

白いリボンの羽が羽ばたいた