遅い春をにぎわす祭りのあと
凪いだ藍(あおい)の空に朝月夜
どこか現実感のなく眺める
町は雨上がりの匂い
狭く寂れた路地を通り抜けて
ひとり行く当てもなく歩いてる
君と離れてから僕の心は
ずっと空っぽのままだ
桜舞う かの面影をどうか隠さないでくれ
まだ鮮やかに甦る想いに...
風のように芽吹き 花のように萌える
恋の始まりはあたたかな陽だまりで
君を抱きしめてた幸せならまだ
こんなに僕の手に残っているのに
ここに生きとし生けるモノの全て
くるりくるりと回る万華鏡
どんなに過去を悔いても 願おうとも
あとは幕を閉じるだけ
桜舞い霞む川辺にいつかの哀しみを幻視(み)て
君を今更(また)解(し)った気がした 涙が…
月のように咲いて 水のように満ちる
愛はどこか美しい絵画のようで
僕のこんな弱さ知っていたのだろう
少し悴んだ指で疵をなぞる
風のように去って 花のように散(おち)る
恋の終りは一瞬で景色(いろ)を変えて
君と過ごしていた幸せとかもう
この桜とともに記憶(とき)に巡るだけ
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