わたしが初音ミクの存在を知ったのは2007~2008年頃で、彼女の黎明期といえる時代だった。
「電車男」「萌え」という言葉が流行したり認知されつつあったものの、当時はまだ今ほどオタクがオープンに自分の趣味を話せる風潮ではなかった。だから、いかにもなキャラクターデザインが施されていた初音ミクの話をするのにわたしは慎重にならざるを得なかった。
(2017年現在、わたしは未だにアニメや漫画のキャラクターグッズで飾った痛バッグを持った人たちが白昼堂々歩いているのが信じられない)
「初音ミクの曲が実際の卒業式で歌われた」わたしがそんなニュースに驚いているのをよそに、彼女はライブを開いたり、トヨタのCMに出演したり、スカーレット・ヨハンソンと共演したり…着々と現実世界での存在を確立していった。
わたしは初音ミクどころかボーカロイドで曲を作ったことがない。誰かが作った曲やイラストを一方的に受信して楽しんでいただけだ。それでも、「あの子にこんな歌を作ろう」「いつもと違った雰囲気のあの子を描いてみよう」とインターネットの世界で彼女を愛する人たちが増えていくのをリアルタイムで感じていた。だから、彼女の健闘ぶりを聞く度にほんのすこし寂しさを覚えた。近所に住んでいた歌が大好きだった女の子が多くのファンを抱えた歌手になってしまったような、そんな気分。
でも、実際は落ち込む必要なんてないのだ。どんなに遠くで活躍していても、彼女は昔と同様に傍に寄り添ってくれる。DTM初心者が作るメロディーに合わせて歌ってくれるし、玄人Pの指示に従って深みのある歌い方に挑戦してくれる。これはきっと、これからもずっと変わらない。
VOCALOIDという新たな音楽ジャンル、MMD、UTAU、成長し続ける音声技術…などなど
初音ミクを起点として誕生・発展していった文化は数多くある。(もちろん、MEIKOやKAITOらが築いた基盤があったという事実も承知の上で)次の大きな節目を迎えたとき、果たして彼女を取り巻く物事は一体どのような進化を遂げているのだろうか。
おめでとう、ミクちゃん!
10周年に寄せて
初音ミクに関する思い出やら何やらをつらつらと綴っただけのテキストです。
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natowaMH
ピノキオPの『恋するミュータント』を聞いて僕が思った事を、物語にしてみました。
同じくピノキオPの『 oz 』、『恋するミュータント』、そして童話『オズの魔法使い』との三つ巴ミックスです。
あろうことか前・後篇あわせて12ページもあるので、どうぞお時間のある時に読んで頂ければ幸いです。
素晴らしき作...オズと恋するミュータント(前篇)
時給310円
僕に差し出された無糖のブラックコーヒー
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淡々と胃に流し込み
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フクロー
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ご意見・ご感想
甞來
ご意見・ご感想
五年遅れてのコメント失礼させていただきます…
とても共感できる内容で、いまでこそ、私も私なりに音楽という分野で少しずつ自信をもてるようにはなったものの、2007年くらいの時は、何をやるにしても中途半端で自分自身の不甲斐なさを身に染みるほど感じていました。
でも、初音ミクさんのすばらしさは、honeytigerさんが、おっしゃられる通り文化とか技術の発展だけではなく、私たち一人一人の心に寄り添って、それを豊かにしてくれたことこそが…一番だと思っているのですよね…。
そう、今も変わっていないですよね…。
このテキストから5年後の十日ほどすぎてはしまいましたが、私からもお祝いを。
おめでとう、ミク。そしてありがとう!
2021/09/17 20:45:47