真っ赤な紅茶を淹れましょう


メイドも兵士も一人も居ない
静かな静かな赤いお城

庭に咲き誇った真紅の薔薇が
ぽとりと一輪地面に落ちた


女王の自慢の赤い薔薇園
彼女はそこで紅茶を飲むの

だけど一人はつまらない
ああ お客様?いらっしゃい


一緒に紅茶を飲みましょう


少女が傍に来て座る
その手は真っ赤に染まっていた
女王は少女に問いかける
「あなたも赤がお好きかしら?」

差し出す紅茶は真っ赤に透き通り
一口飲むと甘くてどこか不思議な味

赤い少女に赤い女王と赤いお茶

気付けばポットの中身は空に
さあ新しい紅茶を淹れましょう


案内されたのは城の一室
転がるのはいくつもの首たち
女王は嬉しそうに微笑む
「あなたの紅茶が飲みたいわ」
少女も楽しそうに微笑んだ
「私も同じことを思ってたの」


ホストが居ないお茶会はおしまい
消えない赤に染まった少女は城を出た

「さあ、白ウサギを探しましょう」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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Un parti du th`e rouge

以前投稿した【Un parti du th`e noir】の続きです。アリスシリーズというか、お茶会シリーズでもういいや…。
あ、意味は「赤いお茶会」です。まあ言わなくても分かりそうな気がしますけど…。

閲覧数:154

投稿日:2010/04/25 20:32:46

文字数:409文字

カテゴリ:歌詞

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