ラストソングは永遠に
ある女性がとても愛した一曲の歌、
しかし突然彼女の命は絶たれた。
あの歌だけは失いたくないという彼女の強い思い。
「あなたを抱き締める私でいたい」から1年半ぶりのルカソング
これはある歌へのリスペクトとオマージュを込めた作品である。
【歌詞】
コンピューターだらけの私の部屋で
ヘッドホンを着けて目を閉じたまま
私の好きなあの歌を
リピートしながら聴き続けた
この歌の存在こそ私が
この世界で生きる理由の全て
だから人を愛することも
私の大切な一部だから
でもこの世界は残酷で意思を踏み躙るように
私の物語に突然ピリオドは打たれてしまう
誰もが何時か訪れてしまう
命の炎が燃え尽きる時
失いたくないものも全て
離れていくように消えていく
せめて最期に叶えて欲しい
願いを聞き入れて欲しいの
私の愛したあの歌を
肌身離さず持って行きたいの
*
少しずつ舞い上がる私の体
無残な私の姿を見降ろしたまま
大切な歌を握り締めて
私は雲の彼方へ消えていった
地上で私の体はあの歌が流れる中で
悲しみと炎に包まれて消えた
そして長い年月(とき)が流れていく
私は地上へと生まれ戻る
全ての記憶をリセットされて
失いたくない歌の記憶も
守ること叶わず消えてしまった
私の姿は人ではなくて
人のための犠牲の存在
自由さえも許されないまま
再び私は天へと消えた
* *
人の姿になれないまま何度も生まれ変わるうちに
頂点に上り詰めた文明は全て灰になって消えてしまった
そして長すぎる年月(とき)が流れ
文明の消えた地上の世界
私は人の姿に生まれて
空をそのまま見上げていた
草原だけの地上を彷徨う
私の耳に何かが聴こえる
それは少女の歌声
遠い昔の記憶が甦る
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