白い花

BLUES_DRIVER2

白い花

埃にまみれた街の中の
詰めたく乾いた路地裏で
小さな花のつぼみを見た
あの子が育てた白い花

あの子は本当に口下手で
いらつくぐらいに不器用で
うすのろだグズだと馬鹿にされ
それでもいつも笑ってたよ

ああ、あの白い花
何故だか胸が疼くよ
ああ、あの白い花
あの子が育てた花

あの子はいつもひとりぼっちで
つぼみを見つめて黙ってたよ
いつかはきれいな花が咲く
あの子が抱いた小さな夢

僕は知ってる本当のこと
つぼみはけっして咲かないことを
あの子が死んでしまったとき
つぼみもまた死んだのさ

ああ、あの白い花
何故だか胸が疼くよ
ああ、あの白い花
あの子が育てた花

ああ、あの白い花
いつでもつぼみのままで
ああ、マボロシの花
あの子が育てた花

あの子が育てた・・・