輝きの野原

てんい

「輝きの野原」

いつのまにか開いた君との距離
少しずつ変わっていく景色も踏み越えて
雨風に削られて形を変えながら
気付けばここまで来ていた

何を道標に君は歩いていたのかな
ひび割れた瞳ぬかるんだ心
まっすぐに映せない

自分の姿が見えなくなって
突然広く見えた世界で
どこに行きたいかすらわからずに
立ち止まって動けない

いつからか星を集めていた
輝きに触れるのがただ楽しくて
瞳に映る光流れ込んで
胸の内に映し取った

思考は溢れかえって星を覆い隠していく
見えなくなったその輝きに
気づけなかった

言葉を並べて道を選ぼうとした
置き去りにする覚悟に心を削って

水底の星は胸に映した光は
道標じゃない
道なんかない
輝きの野原を行こう

降り注ぐ雨も星も受け止めて
力にしていくと決めたなら
怖くはないきっと強くなっていく
新しい可能性が見える

いつのまにか開いた君との距離
また世界が広がっていく