「僕は歩くのが遅いから、先に行っててください」
小さな石ころにつまづいては転んで
泣くこともせずにただひざ抱えて
どうしてだろう、何もうまくいかないや
世界のすみっこで空を見上げる
そういえばいつからだろう
景色がまるで変わらないんだ
こんな低い視線からじゃ
何もかもが見えない
何度も何度も何度も何度も
歩いてはつまづいて転んで
足はもう傷だらけで
そろそろ立ち上がることが難しい
何気なくのばした手の先には誰もいない
そうか僕は今一人
小さな壁にぶつかっては倒れて
嘆くこともせずにただひざ抱えて
どうしてだろう、何もうまくいかないや
世界のすみっこで空を見上げる
そういえばいつからだろう
周りは風の音しかないんだ
こんな暗闇の中じゃ
さっぱり何も感じない
何度も何度も何度も何度も
叫んでは虚しく声を枯らして
心はもう傷だらけで
そろそろ立ち上がることが難しい
何気なくのばした手の先には誰もいない
そうか僕は今一人
少しずつ前に進んで
そうしてやっとたどり着いた
ひとつの答え
ここがゴールかはわからないけど
見つけたんだ
『仲間』
と書かれた大きな標識
その下で微笑むたくさんの仲間たち
大きく手を振ってみんなのもとへ走り出す
何度も何度も何度も何度も
歩いてはつまづいて転んで
足はもう傷だらけで
そろそろ立ち上がることが難しい
何気なくのばした手の先には
手を差し出してくれる仲間
僕を肩車して「これなら見えるだろ?」って
目の前に広がる光
もう一人じゃない。
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