春は嫌いだった
新しいスーツと制服と
ぴかぴかで歩きにくい街は
古臭くも新しくもない
ボクのシャツを笑うから

夏も嫌いだった
もちろん梅雨も嫌いだけど
気の抜けたコーラはぬるい
アスファルトには陽炎が
ゆらゆらボクを笑うから

きらい　きらい　コレがきらい
全部愛せないボクがきらい
きらい　きらい　アレもきらい
全部あいしたキミもきらい

秋も嫌いだった
どこかに隠れる言い訳を
ずうっと探していたっけな
二人一組の背中が
ひとりのボクを笑うから

冬は大嫌いだ
鶏が先か卵が先か
公式になんて当て嵌まらない
ボクの終わらないジレンマさえ
キミは笑い飛ばしたから

きらい　きらい　キミがきらい
全部手に入れたキミがきらい
きらい　きらい　ボクもきらい
全部知らないボクが悪い

そうだね　キミは何もかも好きなんだね
だからね　ボクはキミなんてきらいだよ

きらい　きらい　コレがきらい
全部愛せないボクがきらい
きらい　きらい　すきになれない
全部あいしたキミがこわい

嫌い　嫌い　でも分からない
（好きと　嫌い　だけじゃない　道）
（すきと　きらい　だけでもいい　未知）

嫌い　嫌い　でも分かりたい
（全部　全部　ふたりだけの　みち）