ぬるい風の中のざわめき
二人の夏はあんなに遠いのに
何も知らなかったから
そうよ今だって渡れない対岸を
見つめているだけ

本当は知りたくなかっただけかな
私の中で騒ぐ悪魔と天使達が
丘の上に立っていたあなたの姿も
その丘も群青の空も草花も

頬を濡らしてとぼとぼ歩いた
つらかったでも恨んだりしないよ
届くことない「ありがとう」を
明日からの糧にと紡いでいけたらね

家に置き忘れた携帯の留守電
一言だけ「待っている」と
時間を止めてはいけないから
見なかったことにしておこうか?
でも忘れられない

お前も大きくなったなと
皿の水に舌を出す猫の背を撫でたら
ちょっとだけ見えた気がする
夕暮れ時の一番星

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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late in summer (2008/7/30作)

過去に書いた詩の中から、一部を掲載したいと思います。
2008/7/30制作。改変可。

閲覧数:167

投稿日:2009/03/14 12:47:58

文字数:303文字

カテゴリ:その他

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