繭を破り 私は羽ばたく
けれど時は 既に遅かったのか
《翅》(ファラエナ)は舞う
たとえそれが《悲劇的な終幕》(地に落ち行く運命)と知りながら
それでも尚 羽ばたき続けることに 意味があると ただ 信じて
あの日夢見た眩い幻想に
触れた気がした けれど霧散して
真新しい翅は 飾り物でしかなく
羽ばたき方さえ わからなくなって
再び繭の中へ
繭に籠り 耳を塞いで
現実(いま)を忘れ 過去を生きていくから
《翅》(ファラエナ)は舞った
たとえそれが《悲劇的な終幕》(地に落ち行く運命)と知っても尚
だが そこにあったものは 死の舞踏に過ぎず
彼女の翅はとうに くたびれてしまった
あの日夢見た眩い幻想は
とうに潰えてる 嗚呼、理解っている
痛みきった翅は 飾り物ですらなく
捥いでしまおう 麻酔はいらない
《翅》(私)は紫へと堕ちる
嗚呼 翅を託して貴方は羽ばたく
もう私 役目を終えて
朝夜は廻る 繭は紡がれ
世界は流転する 君の知らない舞台で
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