妖しや踊れや百鬼夜行

一つ人の世
宵眠らずや 夜行無く
泣く妖しどもの物悲しく
手のなる方へ
二つ双子の童
嵐起こせ 瀬戸
渦を巻き亡き者たち
昇れや明日は我が身
忘却の彼方誰ぞ我が身
顧ては懐しみては
古の伝えし戒め思い出す
森羅万象 諸行無常
憎むべきは怠惰 傲慢
ならば刻め
根っこ心皆同じや
妖しや踊れやおどろしや楽しや
同じ物の怪踊らにゃ損損
歌えや囃子や死人にゃ口なしよ
やったもんがちやりゃあえぇんじゃあ
狂えや今宵や百鬼夜行
遊べやどろりどろりら
禍々しや恐ろしや愉し宵や
祭りじゃ祭りじゃヨイヤッセーヤ
三つ三日月夜
付喪神が見せし哀しみ
水をくれ慰みのこぼれ水てろてろと
四つ世の飛び交いことばに意味を
辛辣を込め甚だ口惜しゅう下賎
妖しの身の毛もよだつ
漆黒に苛まれし未練抱き情たち
解き放つ処無く行けども生き地獄よ
因果応報 阿修羅道にかまけるが我が道
ならば報せ 人の心貪れ
妖しや踊れやおどろしや愉快や
一つ二つしかけた踊りゃ止められぬ
歌えや囃子や行きは酔い宵よ
帰りは怖ろし行きゃええんじゃ
狂えや今宵や百鬼夜行
集えやどろりどろりら
騒々しや美しや憂し宵や
祭りじゃ祭りじゃヨイヤッセーヤ
五つ六つ七つといつ去る虚しさや
八つで八百万集えやわいやい
九つここ皆帰れる処なし
十で尊し魂解き放って
妖しが通りゃ見とれる阿呆に
そこ退けそこ退け物の怪が通る
歌い踊り狂う阿
呆同じ阿呆なら騒ぎゃええんじゃ
狂えや今宵や百鬼夜行
輪になれどろりどろりら
花火上げろ太鼓叩け
祭りじゃ祭りじゃヨイヤッセーヤ
妖しや踊れやおどろしや楽しや
人の心に問う終える意味
狂えや今宵や百鬼夜行
人の心それに五里霧中
集え歌え騒げ踊れ
酔い狂い憂い刻め
エラヤッチャエラヤッチャ
ヨイヨイ宵酔い