ボカロさん達の使えるビブラード

ボカロエンジンのビブラードは使える機能です。そもそもビブラードとは声を真っすぐ出すのではなく波打つように出す歌唱技法のことです。
ボカロはデフォルトでノーマルの1が75%で入っています。
打ち込みした時はこのスペックで必ず(おそらく)
セットされます。(ほとんどの場合、コレだけでも十分イケます。設定でnonを選んでいるとそうはなりません。)


問題なのは音の長さが短いと75%の長さでは効いてくれないのです。
要するに音が短いとビブラが始まる前に次の音に行くのでビブラ有りなのに発動しないということになっている。これを解消しようとすると短めの音はビプラの数値をすべて手動で100%などに変更しなければならない。

YAMAHAに文句言うわけではないが、往々にして音楽機器は専門的過ぎて
パラメータの文言が分かりにくい。ボカロの発声パラメータも
意味が分かりにくいものが多いし、数値を変更したところでどう変わったのか認識できないことも多い。

ビブラもある程度短い発声の場合は自動的に数値が100%なるような
気の利いたことになればいいのだが。
ボカロを使った多くの制作者の曲を聴いているとビブラを使っていない
、ともすればベタ打ちしているのではないか?と思えるほどのものが多い。
これは良し悪しの問題ではなく意図しているかどうかが重要でこのナンバーにはビブラが要るから使っている、このナンバーは必要ないから使わない、なら良いのだが、「へえ~そうなの?」では十分に使いこなせていないことになる。問題は更に続き、「何だかボカロも歌わせるのは良いけど
やっぱり味気ないね。」ということでボカロ離れが心配される。

個人的には使えるツールだと思うが、そういう指摘をする人がいないからなのかYAMAHAの説明不足なのか、せっかくの使えるツールが
十分使われていないというのはもったいない。

ビブラードはダイナミクスの強弱を組み合わせることで情緒的な歌わせ方が出来る。特にスローな曲の場合、欲情を付けるものが多いので使えるツールなはず。
ビブラにはあらかじめ用意されているパターンが何種類もあって
曲に合わせたものを使用することが出来る。確か自分用をカスタムも出来るはずです。

コーラスさせる時の注意点

コーラスでハモらせるとき、普通は主旋律の歌声ラインをコピーして音程をずらしてハモりに持って行きます。しかし、ここで注意が必要なのはビブラートもそのままコピーされる。
それが何がいけないのか?ということですが、「寸分違わずビブラートが再現される」から不自然に聞こえるということです。普通人間がコーラスする時、どんなに合わせようとしても機械じゃないので合わない。
しかし、ボカロはPCで制御しているので寸分たがわずビブラートが重なってしまう。

こうなると機械に歌わせている感が出てしまうので工夫が必要になります。
コーラスは全部ビブラートを外す。他の楽曲がどうか知りませんがサブのコーラスは主線より控えめにするはずなので目立たぬよう外します。これは洋楽のコーラスではヘビーメタル以外のロックやポップでやっている。

コーラスにもビブラートを入れる場合は「波形を微妙に変えて入れる」、です。

それとコーラスと主線の重なりも変えてやります。
テキストの「1/128ズラし」でも書いたと思いますが、実際の演奏などは合わせようとしても1/64とか1/128くらいはズレたりしています。(1/64は音符の長さの話)そういうある意味「人間らしいゆらぎ」とも言える人間らしさが、電子制御だとAIじゃないのでしてくれない。となると自分でずらさなければならない。
この微妙なズラしとビブラート変更を加えると妙なピッタリ重なり感がなくなるので自然な聞こえ方になる。1/128ズラしなどのズラしは前でも後でもいいでのズラします。DAWに取り込んだ時は波形データとして見えますが、ボカロエンジン側でずらすのではなく、DAWに取り込んでから波形データのセットの状態でズラします。

ピアプロにはブログ機能がないのでここをブログとして使ってます。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

HOW TO:ボカロさん達の使える「ビブラード」

ボーカロイドエディッタにはビブラートという機能があり、声を震わせる表現ができる。
しかし、これも使い方を間違えると「本当に歌っている」ように見せられないので工夫が必要になる、というお話。

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投稿日:2024/05/28 10:12:36

文字数:1,727文字

カテゴリ:その他

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