目を閉じて思い浮かぶ人の影と
心の音が耳に届く隙間に
世界はいつもと違う色を見せて

寒空の下、行き交う足音に
少しだけ耳を澄まして

揺れる景色に待つ一人
今日は昨日より少し寂しくて
街に君の姿を探してる

白い息が煌めく街の光をぼかして
夢のような寂しさをそっと憶えた

胸の向こうに微かな痛みが走りだして
君と会えたらこの痛みは何処かゆくのかな

手のひらが届く距離に君がいて
心の音しか耳に届かなくて

何故だかいつも通りいられないから
「寒いね今日は」なんて言って
震える声でこの気持ちを誤魔化して

暮れる街中、歩く君と二人
今はいつもより少し幸せで
ふと横目で見た君と目が合った

白い息が君を隠して仕舞わないようにと
寒いからと熱い頬をそっと隠した

何も言えずにこのままサヨナラしたくないな
どうか神様！この時間を少しだけ止めて

詰まる、息を、吸って、吐いて
揺れる、意識の中に君がいた
触れる、心の隅の感情が
今、君まで繋がったんだ

胸に走る微かな痛みも
赤く染まる熱い頬も
君と歩んだ時間の上だ
今、私は恋を知る

目を閉じて意識する感情と
心の音が耳に響く間に
今は君の"I"を知りたい

二人歩く道
横に立つ君の手に
そっと指先で触れた