僕のものだ。
-----------------

作詞作編曲：shon

-----------------

夏風に揺れる君と群青
フィルムでは全部写しきれない
瞼に映る君に偲(しの)べば
波音響いて君が消えていく

心までも開いた隙間を
繋げる魔法なんてどこにもなくて
たったひとつの瞬間だって
心の隅まで焼き付いたまま
僕と君を結ぶ線を繋ぎとめて
離したくなんてないのに

夏が君を攫(さら)っていく
振り返らない　その意味を
僕はきっと全部受け入れられないから
忘れちゃいけないその思い出は
君のその背中で苦しくて
まだ踏み出せずに僕のものだ


夕暮れに浮かぶ夜と遊星
今君は誰と見てるだろうか
瞼に映る君の姿は
スターライトスコープも映し出せない

"心までも開けた隙間は
誰かに塞(ふさ)ぐことなんてできないの"
たった一言　それだけでいいのに
君の言葉さえ向いてくれない
僕と君を結ぶ線は解(ほど)かれて
結び直す事が出来ない

夏が僕を笑っている
手を伸ばす　その理由(わけ)に
僕はきっとずっと蓋(ふた)をしてしまうから
忘れちゃいけないその思い出は
夏のその笑顔で苦しくて
まだ踏み出せずに僕のものだ


夏は君を攫っていく
手を伸ばしても届かなかった
僕が君を全部受け入れられないから
変わることのないその想いだけは
今もあの夏のままだ


君が誰かと笑っている
巻き戻せないその時間(とき)を
僕もきっと全部受け入れないといけないんだ
忘れちゃいけないその思い出は
君のその笑顔に重なって
今、夏の空に溶けて消えた