少女は走る。ひたすら走る。走って走っていきなり止まり…
前を見てみれば、そこには少女の何倍も何十倍も大きく白い壁があった。
壁を見つめ、彼女は手を横に広げると、絵具・コピック・クレヨン・ポスカなどなどいろんな画材が出てきて彼女が手を動かすと画材たちは素早い動きでその白い壁に色をつけ始めた。
まるで彼女は踊っているように、画材たちはまるで踊り続ける剣のように…
しばらくすると、2つの光が表れて彼女の前に、赤い目をしたくろい天使と青い眼をした白い悪魔が出て来ました。2人は少女を見降ろしニヤリと笑うとお互いの手に黒と白の玉を作りだし少女の色づけたカラフルな壁を白と黒に染めて行きました。
少女はそれを止めようと必死に壁に色をつけるが間に合わない…
どうしようと悩み…彼女は思いついた。
『そうだ。あの2人を私の色に染めればいいんだ!』
そう浮かんだ瞬間、画材たちを壁から壁をモノクロにする2人に向かわせ、いろんな色に染めて行きました。けれど黒い天使の方は、どれだけ色をつけても吸収されて染まりません。
白の悪魔は染めて染めて…彼女の色に染まり更生され、彼女のアシスタントとなりました。
更生された旧悪魔といっしょに天使を攻撃し、更生されようとした瞬間、天使が旧悪魔に呪文を唱え操ろうとする。嫌がる悪魔、けれど呪文に負けて操られて涙を流しながら目の光を失い、天使と手を合わせ呪文を唱えると…紫色の炎が2人を包み、炎が消えた瞬間…
白と黒の羽を持ち、灰色の髪紫色の目を持った灰色の堕天使が表れた。
そう、2人は合体したのだ。
堕天使は灰色の玉でそこにいる空間、少女を灰色に染め上げる。
(こっち側に向き)ニヤリと笑ってこっちも灰いろに染め上げる。
すべてが灰色にそまる。
すると、どこからかダダダダダダダダという何かを撃ち付けるような音が聞こえる。
ザァァァアアアアアアーという音…そして(カメラの)灰色が取れていく…
すると、彼女の周りには何か透明な液体……「水」
そう、少女は水をまとっている。
"黒のポストカラーは水溶性"
しかもインクはすぐには乾かない…だからすぐ溶けやすい!
堕天使は少女の操る水につかまり、もがくが一向に取れはしないむしろ、苦しむばかり
しばらくすると水に黒い色が浮き割れる。
すると…薄ーーい灰色…白に限りなく近い灰色の天使が現れ落ちてきた。
少女はそれを受け止め、天使を見てみるが、息をしていない意識もない。
…少女は天使を抱きしめ何とかしようと…筆を握りしめ、精一杯色を塗る。
きれいな色、それは天使だけにではなく色づけていた壁、周りの空間にも…色をつけて
天使は目覚めた。
ハッとして少女を抱きしめ…2人は抱きしめ合った。
周りを見るととてもきれいな風景。
とてもとても幸せな場所…もともとは壁だった場所には扉が出来ていて…
少女は天使に「扉の鍵」を渡した。そこから出ていける、自由になれるのだと…
ゆっくりと扉があき、それに吸いこまれるように天使は消えていった。
そして、また少女は走り出す。
世界に色をつけるために。
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