やつれた指先 君の肌をなぞる
熱い血潮が どくり、と脈打つ
あの日が嘘ならば
僕はただ雨に濡れそぼり 微熱のような想いを脱ぎ落としていく
君の瞳がためいきをする
もう何もかもが遅い あとはただ過ぎ去るだけなのよと
すがる指先 君の頬をなぞる
冷たい肌の下 最後の愛が脈打っている
どうか見捨てないで
あなたのその声が 僕を呼ぶ声が
それだけが僕の命に生まれ変わる
どうか泣かないで
これは終わりじゃない
きっとうまくいく、明日からまた始めればいい
夕暮れの日差し 草花はそよ風に揺れ
まっすぐなこの道 長く伸びるふたつ影
繋いだ手と手が離れてゆく
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