潮があふれるように
透明な風がやってくる
雲の群とともに 西の空から
月夜 満ちた月よ
するどい光はいつも
黄金の瞳へと
そうして現れる月の輪が
ぼやけた虹色を踊らせる
薄雲に映えた七つ光を
指先に絡めて
月の輪の猫と踊ろう
零時の丸い屋根の上
月暈の天井に下がる
天の川のシャンデリア
かかとを落とさないで 静かに
ただ静かに廻ろう
月の輪の猫と歌おう
光環のレールに沿って
虹色の楽譜を彩って
望遠鏡はささやく 黒猫は笑う
黄金の瞳はみつめる
音のない 月の輪の世界で
*HIRAGANA*
しおがあふれるように とうめいなかぜがやってくる
くものむれとともに にしのそらから
つきよ みちたつきよ するどいひかりはいつも おうごんのひとみへと
そうしてあらわれるつきのわが ぼやけたにじいろをおどらせる
うすぐもにはえたななつひかりを ゆびさきにからめて
つきのわのねことおどろう れいじのまるいやねのうえ
つきがさのてんじょうにさがる あまのがわのしゃんでりあ
かかとをおとさないで しずかに ただしずかにまわろう
つきのわのねことおどろう こうかんのれーるにそって
にじいろのがくふをいろどって ぼうえんきょうはささやく くろねこはわらう
おうごんのひとみはみつめる おとのない つきのわのせかいで
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