
左腕に虫がとまった。
たいして気にも留めなかった。
左腕に虫がとまった。
目を向ける余裕もなかった。
感じることとかはなかった。
左腕もどこの感覚も。
虫はとまったはずだ。
決めつけていいはずだ。
自分はまだ正常だ
決めつけていいはずか?
今 息をしている、
息をしている。
息をしている…?
今 息をしている 無駄を省く
…無駄を省く。
左腕に虫はいなかった。
たいして思うこともなかった。
ただ右手をふっと動かした。
左腕にはもういなかった。
感じた感じを探してた。
頭も体もどこも。
虫はきっとここにいた。
決めつけていいはずだ。
自分はまだここにいる
決めつけていいはずか?
今 考えている、
考えている。
考えている…?
今 考えている 無駄を省く
…無駄を省く。
ふいに腕をかきたくなった。
初めて腕に目を向けた。
赤い跡が目にとまった。
ふいに詩をかきたくなった。
今 虫がいた状況を。
確かに 虫はいたが
今はどこにあるのか?
今 息を止める…
今 息をしている、
息をしている。
息をしている…
今 息をしている 考えている
無駄を省く。
今 考えている 自分という
無駄を省く。
左腕の赤は無くなった
今書いた詩も終わった
無駄でも笑顔を作り
目の前のむしを払った
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