僕が明日死んでしまったら、君はどんな顔をするのだろう。

ふと、そう思い、白い手首に剃刀をあてがってみた。
そして、君の笑顔を思い出し、手首の剃刀をしまう。
それが無償に可笑しくて、一人で笑う。

そんな、昔の夢を見て目覚めた鮮やかな朝。

君は、先に行ってしまったね。
こんな僕は、まだここにいます。
僕がそっちに行ったとして、君は何と言うんだろう?

きっと怒るだろうな。

そんな風に考えて、こんどはそれが可笑しくなって笑った。

君の写真に
『おはよう。』
今日は何かあるかな…?
何にもないかもしれないな。

僕はまだ、ここにいるよ。
君が戻って来るんじゃないか、いつでも待っていてしまう。

ねぇ
君は、僕がそっちに行ったらどんな顔をするのかな?

そんな風に考えて、今日も僕はここに居続けているよ。

新しい春が来て、たくさんの子供達が
その背中には大きいランドセルを背負い、歩いていく。

少し遅い朝食と、子供達の笑い声。


この新しい春に、僕から君にお願いがあります。

いつか僕が、君の元へ行く時には…
また、あの時のように笑っていてください。

晴れた、空の下で。

その日が来るまで、僕はずっと、ここに居続けます。

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  • この作品を改変しないで下さい
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新しい春

昔造ったモノを編集しました。

閲覧数:29

投稿日:2010/02/25 04:21:16

文字数:520文字

カテゴリ:その他

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