真白い壁を 焦がしてく影
風下にわき立つ 積雲は遥かなり
鳥の行方を 横目に追いかけたあなたは
透明で儚くて どこへゆくの
抱きしめて 体中で
それ以上は 何もいらない
愛された記憶だけで
私は生きてゆける あなたがいなくても
長い廊下に 響く足音
蝉時雨の中で 君も哭いただろうか
飛び立つ鳥が 常世辺を知るように見えて
願わくば今少し 時をくれと
愛したい 体中で
この鼓動が 鳴り止むまでは
触れさせて髪も頬も
君を置き去りにする 薄情な僕でも
祈り 願い 届け 禅定に
抱きしめて 体中で
もっときつく 痛いくらいに
襟元を濡らす露が
どちらのものかなんて きかないでおくから
まだ離さないで
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