僕らが暮らす硝子瓶の底は
ぜんまい仕掛けの砂糖水のうずまき
僕らの体がぐにゃぐにゃ揺れたら
観客たちは手をたたいて笑う
わからない こわくない 広げて分かれて消える
あどけない ほどけない 飴の欠片に似た空気
ここちよい ゆるせない 刻んで砕いてとかされる
おいでませ でも ごきげんよう けしてそこにはない世界
とこしえに ささやかに はじけて潰れて滲む
だいじょうぶ だいきらい 夢の狭間に似た気分
おそろしい とどかない 指の先で崩れてしまう
いらっしゃい でも さようなら 見えないフラスコの世界
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