エアロゾル（仮題）


Ａ
枯れ葉が這う頃には
溶けだすでしょう
掻き乱す辻風を
貫けずに

Ｂ
もう埋まらない
指定席から
滲みだす色は
凝り 祈る 灯火

サビ
ゆらゆらりら 故なき／嗚咽（こえ）は 淡く 淡く
はらはらりら 儚く／舞って います 今も

Ｂ２
眠る街路樹
点描のヒビ
惑う旋律を
硬く 閉ざす 六花

サビ２
つらつらりら 積み上ぐ／想い 映ゆる 映ゆる
はらはらりら 果てゆき／沁みて 秘める もっと

サビ３
ゆらゆらりら 故なき／哀哭（こえ）は 淡く 淡く燃えゆく
輝きに埋れ 追想
透き通ったあの頃を



…………………………………………



かな表記
（※サビでの第二案を、〈〉内に併記）


Ａ
かれはがはうころには
とけだすでしょう
かきみだすつじかぜを
つらぬけずに

Ｂ
もううまらない
していせきから
にじみだすいろわ
こごり いのる とうか

サビ
ゆらゆらりらゆえなき〈ゆーーーーーーえなき〉
こえは あわく あわく
はらはらりらはかなく〈はーーーーーーかなく〉
まって います いまも

Ｂ２
ねむるがいろじゅ
てんびょうのひび
まどうせんりつを
かたく とざす ろっか

サビ２
つらつらりらつみあぐ〈つーーーーーーみあぐ〉
おもい はゆる はゆる
はらはらりらはてゆき〈はーーーーーーてゆき〉
しみて ひめる もっと

サビ３
ゆらゆらりらゆえなき〈ゆーーーーーーえなき〉
こえは あわく あわくもえゆく
かがやきにうもれ ついそう
すきとおったあのころを