気だるい午後のまどろみに浮かぶ 天地左右が逆さまの虚像
目ぶたの奥にはめ込まれた眼は キズだらけのガラス玉
とろけていく脳髄の中には 生ぬるく甘い明日への希望
目覚めていればそれが現実 眠っていればそれは夢
いるはずのない君の姿を 僕はいつも探し求める
今を夢幻と偽ってみても
昨日と同じ今日が過ぎれば 今日と同じ明日が来るだけ
うららかな陽にたゆたう影は いつかどこかで出逢う人
目ぶたの裏に刻まれた呪文 空の彼方の星の文字
かすみ融けゆく真昼の世界 崩れていく僕の輪郭
眠っていてもこれは現実 目覚めていても夢は夢
嘘と真を並べてみても どちらも僕には同じものなの
夢を現と偽ってみても
昨日と同じ今日が過ぎれば 今日と同じ明日が来るだけ
針のない時計が動き続ける 覚めることのない白昼夢
君の指先が 横たわる僕の胸を撫でる
君のくちびるが 僕の耳もとで何かをささやく
気だるい午後のまどろみに沈む 一文無しの現実逃避
目覚めたときは新しい世界 眠ったままの時間旅行
過去と未来を比べてみても どちらも僕には同じものなの
夢よ希望と願ってみても
昨日と同じ今日が過ぎれば 今日と同じ明日が来るだけ
針のない時計が刻み続ける 尽きることのない白昼夢
君の指先が しがみつく僕の眼をえぐる
君のくちびるが むせび泣く僕の涙をすする
君の顔が見えない
君の声が聞こえない
君の頬に触れられない
君の名前を思い出せない
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