朝灼けに彩られて
静かに輝くものがある
掌で包み込むと
微かに温もりを感じた
壊れないように閉じ込められた
ビードロの中の景色
手を伸ばしてみたんだ
透明の向こう側
けして触れることはできないと
知っていたけれど
静かに燃えるような
いつかの遠い日々を
遠くから見つめるように
そっと思い出した
色褪せた光も
傷だらけの姿も
あの頃には戻れないんだと
知っていたけれど
あの日々は永遠で
なくなることはなくて
遠くから見守るようにずっと
手を伸ばしてみたんだ
透明の向こう側
けして触れることはできないと
知っていたけれど
思い出はたしかに
瞳に刻まれていて
わたしがわたしであることを
教えてくれる
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ビードロ
手を伸ばしてみたんだ。透明の向こう側。
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